メバロチン錠(5mg/10mg)のすべて
特徴
メバロチン錠は第一三共製薬から製造販売されているHMG-CoA還元酵素阻害剤と呼ばれる分類のコレステロールを下げる薬となります。コレステロールを下げる薬の中で最も知られていると言ってもいいかもしれません。
メバロチンは1989年にまずは5mg規格が発売され、その後1991年に10mgが発売されました。通常は10mgが使用される事が多いですね。
コレスレロールが合成されるのは夜間に亢進される事がわかっており、服用は1日1回夕食後服用が望ましいと言われています。しかしながら、血清総コレステロール及びLDL-コレステロールの低下作用はいつ服用しても変わらないという結果がでています。
*食前、食後服用のどちらでも脂質低下作用に対する影響は変わりないです。
規格
メバロチン錠は5mg/10mgの2規格が存在しています。
錠剤は5mg、10mgどちらの規格とも素錠となり、半割など特に問題ありません。
効果効能
・高脂血症
・家族性高コレステロール血症
作用機序
コレステロールが作られる経路における律速酵素であるHMG-CoA還元酵素を特異的に阻害する事により血中のコレステロールを低下させます。主に肝臓、小腸が作用部位になります。
HMG-CoA還元酵素でコレステロール生合成阻害⇒肝細胞内コレステロール含量低下⇒LDL受容体活性増強⇒血中から肝細胞内へLDL取り込み増加⇒血中コレステロール値低下
メバロチン錠はスタチン系で唯一の水溶性のスタチンでああります。
禁忌・併用注意
フィブラート系薬剤 (ベザトールSRなど)
腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が発現しやすくなります。基本的に併用するメリットはあまりないと考えていいかと思いますが、Drによってはあえて併用する方もこれまでに見た事があります。
排泄経路・性状・代謝酵素
排泄経路は胆汁排泄で、スタチン系で唯一の水溶性、CYPによる代謝は受けません。
*他のスタチンより腎排泄の割合が高くなっている。
副作用
メバロチンはそれほど副作用の発現率は高くはありません。最も起こる可能性が高いものは発疹(0.11%)、胃不快感(0.10%)、下痢(0.07%)となっています。
メバロチンを含む脂質異常症の薬は、可能性はかなり低いのですが横紋筋融解症という副作用が出る可能性がありますので注意が必要です。
注意点
重篤な副作用の1つである横紋筋融解症と妊婦、授乳婦に注意が必要ですね。どこから話があるのかわかりませんが、メバロチンとグレープフルーツの併用に関しては特に問題はありません。
妊婦・授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない事になっています。これは生存率低下と発育抑制が他の薬にて報告されている事によるものになります。
薬価
規格 | 薬価 |
---|---|
メバロチン錠5mg | 50.5円 |
メバロチン錠10mg | 107.8円 |
メバロチン細粒0.5% | 58.6円 |
メバロチン細粒1% | 107.8円 |
*H26年4月変更薬価(次回はH28年4月予定)
ジェネリック医薬品(後発医薬品)
ジェネリック医薬品は既に多くのメーカーから発売されています。
基本「成分名+メーカー名」という形の名前となります。
医薬品名(メーカー) | 薬価 |
---|---|
プラバスタチンNa錠10mg「EE」 | 37.8円 |
プラバスタチンNa錠5mg「サワイ」 | 20.6円 |
*上記以外も多数発売されています。
*ジェネリック医薬品の値段を調べたい場合はコチラのサイトを参考にして下さい。
調べ方はまず先発品の名称を入力して表示された右側にある
「同効薬リスト」をクリックするとジェネリック医薬品の価格が出てきます。
市販医薬品
現在、HMG-CoA還元酵素阻害剤の分類のものではありませんが、塩野義製薬からローカスタという、血清高コレステロール改善薬(第3類医薬品)が発売されています。
メバロチン錠詳細
成分名 | プラバスタチンナトリウム |
---|---|
剤形・規格 | 錠剤/5mg・10mg/細粒0.1%・1% |
効果効能・用法・用量 |
メバロチン錠
通常、成人にはプラバスタチンナトリウムとして、1日10mgを1回又は2回に分け経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減するが、重症の場合は1日20mgまで増量できる。
|
警告 | 特になし |
禁忌 | 妊婦、授乳婦 |
原則禁忌 | 腎機能異常患者に対するフィブラート系薬剤とメバロチンの併用 |
添付文書 | 医療用医薬品の添付文書情報 |
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